高齢化社会の益々の進行により、患者さん数と患者さん年齢は共に年々の上昇を示しています。その推移に伴い患者さんのQOL(生活の質)の向上の維持が難しくなり始めているという医療の現状が有ります。
そんな背景の中、日々患者さんのQOL向上と医療技術のさらなる向上のために日々努力研鑽を重ねておられる医療機関の方々も多くいらっしゃいます。高い理念に燃えられて医療の道を志された医師や看護師さん、そしてコメディカルスタッフや医療事務の方々。真にお忙しい院内外での日常医療業務の中にあって、医療の初心を常に忘れずに活動されることは、心身にとても大きなエネルギーを必要とするのではないかと思わずにはいられません。そんな中、レセプト作成の手を一瞬休められた時、カルテのチェック時に患者さんの症状を気遣う少しの合間、あるいは患者さんの快適な治療生活のために行われる医療連携活動の手配などのほんのひと時の間など、ふと、壁やテーブルに目をやるとそこには病院・医院の創業者が掲げた医療の初心を記した理念ボードがある。たとえ超忙しい医務の合間でも、そのボードの中の一行に目を置くことがもし可能であれば、患者さんへの理解、労り、配慮の心や医療についての戒めの言葉などが一瞬甦るのではないかと思うのです。「初心忘るべからず」は日常の中にさりげなく存在していることで、その真価を現してくれるのかもしれません。理念ボードは少しでもそのような役割を担うものであってほしいと願い、制作をさせていただいております。
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